金閣寺と銀閣寺の違い
金箔に覆われているから金閣寺。対して銀閣寺は銀箔はない。初めて観光で京都を訪れる人の中にはいざ銀閣寺を見て驚く人もいるだろうが、これにはわけがある。
金閣寺というのは通称で、正式には鹿苑寺という。足利三代将軍・義満が建立したものだ。義満は15代にわたる足利将軍の中で最も権勢を誇った人物で、この豪奢な建物にもそれが反映されている。
銀閣寺も通称であり、正式名称は慈照寺。足利八代将軍・義政が建立したもの。義政は応仁の乱を引き起こした人物であり、この時期には将軍家の威光はかなり衰えていた(これだけの大戦を収める力がなかった)。当然それは財政状態にも影響し、金銀の箔を張ろうにもその資力がなかった。
それなのに、なぜ銀閣と呼ばれ、金閣と並んで称されるかというと、金閣は確かに豪華であるが、成り上がり者にありがちな、どこか華美な下品さも否めない。一方義政は書画や茶道などをたしなむ風流人で、政治家・武人としてはそれはどうかとは思うのだが、銀閣にはそのセンスが見事に反映されている。質素ではあるが、そのたたずまいはむしろ金閣などをはるかにしのぐ芸術的な価値がある、と多くの人に認められたからである。
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